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[佐藤ひと美のスイーツレポート⑭]日本で愛され続ける海外発スイーツ専門店 特集~ミシャラク 表参道 編~

[佐藤ひと美のスイーツレポート⑭]日本で愛され続ける海外発スイーツ専門店 特集~ミシャラク 表参道 編~

2018/10/22

第2回「MICHALAK OMOTESANDO(ミシャラク 表参道)

 


フランス パリで活躍中のパティシエ クリストフ・ミシャラク シェフ。フランス国外初店舗として、2018年10月5日(金)東京 表参道に「MICHALAK OMOTESANDO(ミシャラク 表参道)」がオープンしました。

 



2005年リヨンのクープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーで世界チャンピオンになり、2013年にはルレ・デセールによりベスト・パティシエに選出されたミシャラク シェフは、パリ・ディズニーランドのためにエクレア「Buzz l'eclair」を創作したり、パリの多数のホテルやレストラン、また宅配サービスFrichtiへ、パティスリーの配達もしています。
そのミシャラク シェフの独創的なシグネチャーオリジナルのラインナップは、フランスだけでなく日本のシェフ パティシエの方々にも注目を集めており、レセプションパーティーには、自由が丘や目白などの重鎮たる面々や、実力派パティシエの方々も日本上陸のお祝いに駆けつけました。

 

 

今回のスイーツレポートでは、ミシャラク シェフのインタビュー内容や、「ミシャラク 表参道」で楽しめるラインナップをご紹介します。

 

 


 


 --ミシャラク シェフが、パティシエを目指したキッカケと、その時期はいつ頃ですか? 

7歳のころはヒーローものが好きな男の子でした。14歳頃から彫刻や絵を描くことにも興味はあったのですが、周りの大好きな人達にお菓子を作るのが好きだったので“パティシエ”になろうと思いました。
特に母親や身近な人がお菓子を作っていたわけではなかったのですが、気が付いたら好きになっていたのです。

 

 

 --すべての商品に共通する「こだわり」や、ブランドの特徴は何でしょうか? 

ご存知の通り、フランスには多くのパティスリーがあります。伝統菓子にしろ、各店の有名な菓子も存在します。
僕は「同じものは作らない」と写真に収めています。有名で尊敬するパティシエの作品でも、コピーをしたり同じものを作ることはしたくない。「僕らしい菓子を作る」それがこだわりです。
特徴は、自分の個性を活かしロックのタッチを加えた菓子作りをすることではないでしょうか。
そしてパティスリーを庶民にとってより近づき易い場所であることを示しながら、フランスのパティシエの遺産として刻むという、明確で現実的な意思をもっています。

 

 

 --次々へと斬新な作品を発表されている中で、特に心掛けている点は? 

伝統的なフランス菓子を、自分流に作り変えることです。
例えばフランスでは、どこのパティスリーにも並ぶ有名な伝統的フランス菓子「ルリジューズ」という商品があります。
これは、1856年頃にパリで生まれたカスタードクリームを詰めたシュー生地にホイップクリームを飾ったものだったのが、1世紀ほど前に現在のデザインである”修道女”のようなフォルムに変化し、中にカスタードを詰めた大きなシュー生地の上に小さなシューをのせアイシングをかけてバタークリームを飾ったお菓子になりました。

美味しいのですが、これは非常に甘いんです。そこで僕は、パート・ダマンドを増やしたり、上のシューはシャンティに変えたりと全体的に甘さ控えめに再構築しました。見た目にも、美しく繊細なドレープをまとわせてセクシーかつロックな僕らしい作品を作っています。

 

 


 


 --使用する素材への特徴やこだわりはありますか? 

原料の選択と、使う量は何度も試作を繰り返し、甘さは控え目ですがしっかりとした味の魅力的な菓子を作ることにこだわっています。全ラインナップの約8割は小麦粉を使っていないのも特徴かもしれません。

 

 

 --糖分・脂肪・ゼラチンが約30%少ないパティスリーに至る経緯を教えてください。

コスミックという商品は、ヴェリーヌ(容器)に入れて提供するため、柔らかくても飾りが崩れることを気にしなくていいため、使われる油脂、糖分、ゼラチンを減らすことができました。
その他のパティスリーラインナップも30%まではいきませんが従来のフランス菓子に比べるとヘルシーに仕上げています。

 

 

 --従来の基本的なルセットとは異なる、ミシャラク シェフのパティスリー製作過程にはどのようなポイントがありますか? 

特に糖分量は少なくすることにこだわり、量を減らしたり材料を変えたりと現状に満足はせず、試作を何度も繰り返しています。


例えば、クレーム・パティシエールは昔のレシピだと1Lの牛乳に対して300gの砂糖が入っていましたが、今では80gで仕上げることができます。その他にも、砂糖の種類をカソナードやブラウンシュガーなど精製されていない砂糖を使って風味を出すなど工夫しています。

 

 

 --コスミックが特に印象強く、オリジナルで作れるという特別感も素晴らしいと思います。誕生秘話について教えてください。

コスミックは2013年に誕生しました。まずスクールを先に作ったので、材料は冷凍しないもので作ることができ、持ち帰りやすく糖分の低いもので何かできないかと考えました。

また風味を逃さず、味わう時に出来る限り完璧な状態で到着する「コスミック」ができたのです。

 

 

 


 --パリでは、マスタークラスを開催されていてとても羨ましく思います。
日本でもいつか開催して欲しいとお声が多ければ検討いただけますか? 

在日フランス大使館の方にも、レセプションでいらっしゃった方にも要望は受け、とても嬉しく思っています。
ですが、今はまだ考えていません。いつかできるといいですけど。

 

 

 --最後に皆様にメッセージをお願いします。

私の菓子に対する考え方や、スタイルがいろいろな方に受け入れていただけたら嬉しいですし、“ロックンロール”の雰囲気を是非楽しんで欲しいと思っています。

 

 

 

 

■「ミシャラク 表参道」で楽しめるラインナップ

・KOSMIK(コスミック)


ヒステリックショコラ 750円、タルトユズシトロンヴェール 700円、チーズケーキポワール、リオレ、キャラメルアマンド  各650円

 

ムースを重ねただけではなく、何通りもある味と食感を楽しめる持ち運びの出来るモバイルスイーツ「コスミック」。5種類のフレーバーで展開。

プラスチック製の透明な容器に入れることで、糖分・脂肪分・ゼラチンを最大限まで減らすことを可能にした「MICHALAK PARIS」でも人気の高いシグネチャースイーツです。

 

 

・MY KOSMIK(マイ コスミック) ※日本限定 650円



MICHALAK OMOTESANDOの公式アプリからそれぞれカスタマイズできるオーダメイド版コスミック「マイコスミック」。
登録したマイコスミックを、店舗でオーダするだけで簡単に自分だけのお気に入り“コスミック“が楽しめます。

 


 

 

・KOONIES(クーニー)各350円 ※3個入り 1150円


キャラメルピスタージュ、ユズ、フリュイルージュ、ヴァニーユ、カプチーノ、ショコラペカン


クーニーはミシャラク シェフが作った造語で、クッキーのサクサク感とブラウニーの柔らかい食感を組み合わせたハイブリッドスイーツ。

より軽く味わえるように小麦粉を使わずに仕上げたグルテンフリースイーツで、身体に優しいお菓子を提案するミシャラク シェフのこだわりが詰まった商品です。

サクサク感と、しっとり柔らかい食感がひと口体感してしまえば癖になる特徴的なスイーツです。

 

 

《生菓子 ラインナップ》



全体的に大きめのサイズ感ですが、甘さ控えめで軽やかなため重たさのない現代的でヘルシーなスイーツです。

 

 

・MICHALAK MONKOEUR(ミシャラクモンクール)750円



プラザ・アテネ時代に生まれた「ミシャラクモンクール」。真っ赤なビジュアルは一度見ただけで心を奪われるような魅惑さを持っています。
“モンクール”は私のハートという意味で、情熱的な愛(ハート)を表現しています。ショコラ・ユズ・パッションフルーツの素材使いは、濃厚なチョコレートの甘さと爽やかで甘酸っぱい酸味の組み合わせを絶妙なバランスに仕上げています。

 

 

・PARIS BREST(パリブレスト)750円



フランス伝統菓子のパリブレストを、ミシャラク流に再構築した作品。プラリネはピエモンテ産のヘーゼルナッツを使い、素材にもこだわっています。
クレームムースリーヌプラリネの中にはクルスティアンのカリカリした食感となめらかなプラリネがアクセント。

 

 

・RELIGIEUSE(ルリジューズ)650円



プラザ・アテネ時代からのシグネチャーメニューであり、フランスの伝統的な「ルリジューズ」を再構築。
甘さを控えめにし、シューの中のクリームはキャラメルクリームをたっぷり詰め込みました。

 

 

・MONT BLANC(モンブラン) 800円



ベースのカップはチョコレートです。低脂肪クリームで甘さを抑え、口どけが非常に良く軽い食感の濃厚なモンブランに仕上がっています。
フランス老舗「アンベール社」のマロンぺーストを使用しているため、しっかりと上質な“マロン”感を残しつつヘルシーな仕上がりになっています。コクと甘味のバランスが素晴らしい。

 

 

・HAMBURGER(ハンバーガー) 800円



ビスケットの間にバタークリーム、チョコレートコーティングしたキャラメルムースをサンドしてまるでハンバーガーのようなビジュアルにした、遊びごごろ溢れるスイーツです。上の胡麻が風味よく、試食会でも好評でした。

 

 

・TARTE CHOCOLAT PE′CAN(タルトショコラペカン)800円



クリスピーとショコラのムースの土台にミルクチョコレートのムースをのせ、ピストレで仕上げた、柔らかな口どけで濃厚な味わいのチョコレートケーキ。

 

 

・PAVLOVA MONAK(パブロバモナカ)※日本限定 500円



ミシャラクのパブロバを、米粉で作った最中の皮でサンドした、表参道を歩きながら食べられるフィンガースイーツ。
パリパリとした皮の食感と、パブロバのサクサクのメレンゲ、ライチのクリームでエキゾチックな薫りが楽しめるグルテンフリースイーツです。

 

 

《焼き菓子 ラインナップ》

・CAKE(ケーク)各3000円


・ケーク ピスターシュミエルカラメル ・ケーク ジャンドゥージャノワゼット


定番のフィナンシェを「幸せのお菓子」と言われるフランス伝統菓子のカリソン型にアレンジ。
フィナンシェにガナッシュやキャラメリゼしたナッツを重ねたミシャラクのシンボリックなケーキ。

 


・MINI CAKE (ミニケーク) 各220円 (ナチュール、ショコラ、ルイボスフランボワーズ)

 

 

《チョコレート ラインナップ》



・プチK(プチケー)各600円 (レ デル レッシュ、イヴォワール ユズ、フリュイルージュ)
サブレとチョコレートが融合したミシャラク氏が追い求めた理想的なおやつ。サクッとした食感が楽しめます。

 

・AUDIO(オーディオ) 各1200円 (レ デル レッシュ、イヴォワール ユズ、フリュイルージュ)
カセットテープ型のチョコレートは、ミシャラクの子供時代へのノスタルジーで作られたそうです。

 

・KLAKETTE (クラケット) 各1800円 (レ デル レッシュ、イヴォワール ユズ、フリュイルージュ)
ミシャラク氏の楽しかった子供の頃のバカンスの想い出を再現したサンダル型チョコレート。

 

 

その他にもボンボンショコラや、店内カフェでの喫茶メニューも発売しています。

 

 

 

――ミシャラク シェフ、ありがとうございました。

 

 

 

 

シェフ・パティシエ「Christophe Michalak(クリストフ・ミシャラク)」プロフィール



1973年 フランス パリから約40マイル北に位置する、中世の美しい街並みを残し長い歴史に伴う豊富な遺産と多くの美術館に囲まれた サンリスにて生まれる。

16歳にはパティシエの修行を始め、主にフランス国内のホテルで経験を積む。

1993年 ミシュラン 2ツ星「ホテル・ネグレスコ」で、アシエット・デセール(皿盛りデザート)フランス第一人者である シェフ・パティシエ グレゴリー・コレ の下で2年間の経験を積んで助手の地位に着き、同ホテルのガストロノミー・レストラン、シャントクレールの責任者になる。その後、「フォション」ピエール・エルメの指揮下で、デコレーションの責任者に。

1997年、グレゴリー・コレ 神戸のスーシェフとして日本へ。その後、ニューヨークのレストラン「デイビッド・ボーリー」でデザート・メニューをはじめとする現場責任者に就任。

1999年には、パリ「ラデュレ」フィリップ・アンドリューの元でデコレーションとアントルメ担当。

2000年、アラン・デュカスの求めにより、「ホテル・プラザ・アテネ」のシェフ・パティシエ就任。この時、26歳。

在籍中、2005年「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」フランス代表キャプテンを務め出場し、チーム優勝を果たす。

2013年にほ教室を併設した自身の店舗「ミシャラク・マスタークラス/ミシャラク・テイクアウェイ」をパリにオープンしたのち、現在パリ市内に4店舗とラボを展開。

そして、2018年10月5日に海外発の場として、ミシャラク 氏にとって馴染みの深い日本へ出店を果たす。

 

 

MICHALAK OMOTESANDO(ミシャラク 表参道)
所在地  :東京都渋谷区神宮前6-2-9
オープン日:2018年10月5日(金)
営業時間 :ブティック 11:00~20:00
      カフェ 11:00~21:00(L.O.20:00)
定休日  :不定休
HP    :https://michalak.jp/
Instagram :https://www.instagram.com/michalak_jp/?hl=ja

 


 


「ロック&ラグジュアリー」をコンセプトにしている『MICHALAK OMOTESANDO』のスイーツは、今でなく未来という先見性を大切にしたパティスリーを考え、繊細でアーティスティックなラインナップを展開しています。身体に良い天然の素材を使うなど、現代のライフスタイルと未来に進むべくして考えられたものばかりです。

 


 

 

先日、東京にオープンした表参道店も同様です。ミシャラク シェフは若い頃、日本の神戸で働いていた経験もあるため日本へも親しみを持っているのだそう。海外初出展の地に選んだものそのためだとか。

 

 

いろいろとスイーツのラインナップがあり迷ってしまう。という方に是非これは食べてほしいお勧めのスイーツは、やはり“モバイルスイーツ”「コスミック」。

 

 


通常のケーキの形状では表現が難しかった、フレッシュでみずみずしいほど柔らかい質感のパーツと、ザクザクと食感のよいパーツが楽しめます。
日本限定の「マイ コスミック」は、[クランブル、シャンティ、フリュイ、クーリー、グラス&ソルベ]の順に、それぞれ自分好みにアレンジできるのもお店に実際来ないと楽しめない特別感がいいですね。

 

 


今回、オープンに先駆けプレス発表会とレセプションパーティーにお邪魔させていただき、ミシャラク シェフには貴重なインタビューのお時間を頂きました。
「MICHALAK OMOTESANDO」は、日本国内だけでなく海外観光客も多く訪れる“表参道”メイン通りという素晴らしい立地にも恵まれ、今後ますますの盛況になると思います。少しでもスイーツ好きな皆様に楽しんでいただける情報になれば嬉しいです。

 


 


次回は、今話題の「ルビーチョコレートRB1」をはじめチョコレートを贅沢に楽しめるという「ANAインターコンチネンタルホテル東京」のスイーツ情報をお届けします。チョコレート好きな方だけでなくとも充分に楽しめるイベントですので、是非楽しみにしていてください。