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協会後援「津島の“和”スイーツアイデアコンテスト」二次審査会レポート

協会後援「津島の“和”スイーツアイデアコンテスト」二次審査会レポート

2016/03/02

TOP愛知県名古屋市の西方に位置し、歴史的な風情が残る津島市。この町に合う新たな津島のスイーツの開発・商品化を目的として開催されたの「津島の“和”スイーツアイデアコンテスト」。2月27日(土)にJA海部東営農センターで行われた二次審査会の模様と審査結果をレポートします。


審査の前に、津島市探訪

審査会の前には、津島市の風情を体感するため、日比市長に津島神社を案内してもらいました。津島神社は1460年以上もの歴史があり、「西の祇園、東の津島」「伊勢・津島どちら欠けても片参り」と称され、厄除けで有名です。市長と一緒に参拝しました。

また、神社の目の前にある「総本家 角政」(愛知県津島市馬場町7)では、津島土産として有名な「あかだ」(米粉を練り、油で揚げた硬い塩味のお菓子。日テレ「月曜から夜ふかし」で硬いお菓子として紹介された)、「くつわ」(米粉を練り、油で揚げたもので、黒糖をからめない“かりんとう”のような味)、「蓮根の砂糖漬け」を試食。素朴ながらも後を引く味わいでした。

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二次審査

二次審査は、76組85点の応募の中から、レシピ・写真の書類審査を通過した7組が参加。スイーツを持ち寄り、プレゼンテーションと試食審査が行われました。

審査委員長は協会代表理事の辻口博啓、審査員は津島市長の日比一昭氏、スイーツコンシェルジュの佐藤ひと美さん(スイーツライター・ジャーナリスト)、木村彩乃さん(フリーアナウンサー)が務めました。

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準備

準備の模様。スイーツコンシェルジュ審査員の二人も見学。

 

✴エントリーNo.1 平山昌孝さん

E1-1津島の銘菓「あかだ」「くつわ」をヒントに考案した「津島かりんこん」。同地方の「レンコンの砂糖漬け」をヒントに取り入れ、創作したとのこと。本業は、ドライバーで3人の子供のお父さん。子どもに何度も試食してもらい、工夫を重ねての挑戦でした。独特な歯ごたえと優しい甘味が特徴的な作品でした。

 

✴エントリーNo.2 宮田純子さん

E2-2津島神社に代表される古い歴史と伝統・文化を伝えたいと想いから、かつて栽培されていた蓮根を使った「レンコンみたらし団子」を提案。みたらし団子を食べながら、津島神社界隈を散策し、歴史を楽しんでほしいと、食べる風景まで思い描かれていました。蓮根の食感、甘じょっぱいタレがやみつきになりそうな作品でした。

 

✴エントリーNo.3 清水理絵さん、門田彩花さん

E3-1津島の有名な日本酒を使ったスイーツ「愛長」を提案。長く愛されてほしいという思いのつまった作品です。日本酒とよく合う洋梨を一晩漬け、洋梨に日本酒を染み込ませ、ゼリー状にして和の食材である柚子と抹茶のムースの中にいれた、清涼感のある仕上がりでした。飾りには津島神社にある「津島の大イチョウ」をモチーフに寒天ゼリーをイチョウ型にして、ムースの表面に浮かばせるというこだわりも。見た目も華やかできれいな作品に仕上がっていました。

 

✴エントリーNo.4  片木谷萌さん、中西祐充さん

E4-1津島神社の祭礼として500年以上の伝統を誇る天王祭をモチーフにしたスイーツ「輝(かがやき)」を考案。ケーキの形は提灯の舟を、光輝く提灯をグラサージュで表し、さらに飾りのホワイトチョコで水面に浮かぶ舟を表現したとのこと。材料は蓮根とそれに合う和を連想した、たまり醤油と三温糖を使用。蓮根独特のシャキシャキとした食感、醤油の塩味とホワイトチョコの甘味の絶妙なバランスが印象的なケーキでした。

 

✴エントリーNo.5  久保田とおるさん

E5-1作品名は「倭花(わっか)」。工夫したポイントは2点。1点目は、「和」をテーマに地元に縁のある食材を使用。甘酒を酵母として使い、米粉を使った生地に柔らかさと米由来の香りを、また津島近郊の特産品である蓮根パウダーにしたものを加えもちもちした食感にしあげたとのこと。2つ目は、「輪」。「あかだ」、「くつわ」を連想させる形状です。レシピのベースは、醗酵生地のドーナツであり、ドーナツの原型はキリスト教のお祭りで供される揚げ菓子だったという説もあるそう。天王祭りをはじめ、1年を通して祭りの多い地域に相応しいスイーツにしたいと、コンセプトや商品展開など、具体的な道筋をきちんと考え、発表されました。

 

✴エントリーNo.6  佐藤ナミさん

E6-1レンコン・生姜・いちじくを使ったスイーツ「レンコンのふわふわオムレット・ハスの実あんのモンブラン仕立て」。流行のパンケーキやワッフルから発想してオムレットに。洋酒ではなく、日本酒を使用。さらに、天王祭の巻藁舟、花火、秋祭の山車の車輪に見立てた「和(輪)」としてレンコンチップと、提灯に見立てたハスの実を飾り、地元愛を強く感じる作品に仕上がっていました。また、女性に嬉しい美肌スイーツということで、女性審査員も盛り上がっていました。

 

✴エントリーNo.7  大西梨沙さん

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津島で開催される「天王祭」の宵祭に登場する「巻藁舟(提灯舟)」をイメージした「Lantan」。日本三大川祭の一つであり、とても幻想的な姿なため、それをなんとか形にしたいと思い、開発したとのこと。たくさんの提灯の部分には、なじみのある食材“お米”を使用し、ジョコンドには大納言を、ムースの中には羊羹を入れた、和テイストの作品に仕上げていました。“祭り”という大きな行事をテーマに作られた美しい作品でした。

 

審査

7人の方のプレゼンが終了し、いよいよ別室にて審査が始まりました。

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 審査ではさまざまな意見が交換された。

挑戦者の方達は、不安な気持ちを抱えつつも、やりきった感で、一緒に挑戦した仲間達と笑顔で話していたのが印象的でした。

 

表彰式

表彰式では、一次審査を通過した7組全員に優秀賞が授与されました。
※久保田さんは体調不良のため欠席。

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審査員特別賞:エントリーNo.5久保田とおるさん「倭花(わっか)」

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最優秀賞:エントリーNo.4片木谷 萌さん、中西祐充さん作品名「輝(かがやき)」

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日比市長から賞状が手渡され、片木谷さん、中西さんの目には嬉し涙が流れていました。コンテストの最終審査に残るのは初めてで、二人の意見がぶつかることもあり、並々ならぬ苦労があったようです。涙ながらの二人の笑顔は、やりきった達成感に満ち溢れていました。

 

審査委員長・辻口博啓 総評

IMG_0594「85点の出品数から、7組に選ばれたということは本当にすごいことです。審査をする中で、お土産として成立したほうがよいのではないか、これをみんな(地元の店舗)が作れるか、というようなさまざまな意見が出ましたが、シンプルに一番点数の高い作品をグランプリに決めました。今回、グランプリをとったチームの方も、惜しくも敗れてしまった方も津島市を想う気持ちを大事に、胸をはっていただきたいなと思います。そして、また帰られた際には津島のお祭り、文化、素材に触れて頂ければと思います」

 

コンテスト後

一次審査通過メンバーの中には製菓専門学校生も多く、コンテスト後には道具箱や書籍にサインを求める姿も見られました。涙あり、笑いありの津島の和スイーツアイデアコンテストは、こうして終演を迎えました。また審査会には、愛知県在住のスイーツコンシェルジュも参加。たくさんの方が津島市のことを考え、工夫をこらし、挑戦する姿は、まさに地域復興であると強く感じるとともに、未来のパティシエたちの夢を育む良い機会となったと思います。


二次審査には、地元店舗も参加しており、マッチングが成立した応募作品は、津島市と店舗で協議・検討を重ね、最終的に受賞者と店舗との間で商品化・販売される予定。


 “スイーツ”で人々を笑顔に。スイーツで地方も大きく変えられる。“スイーツ”の可能性がさらに広がったコンテストでした。

 


津島市

津島市https://www.city.tsushima.lg.jp/

津島市の観光案内、物産・特産品は津島市の公式サイトをチェック!
アンティーク調のカフェ、喫茶なども多く、スイーツ巡りをするのもおすすめです。ぜひ一度訪れてみてください。